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介護の資格とキャリアパス〜初任者研修から介護福祉士、その先まで〜

介護の資格とキャリアパス〜初任者研修から介護福祉士、その先まで〜

介護の仕事は未経験でも始めやすく、無資格からスタートできる職場もあります。ですが、キャリアアップのためには経験だけでなく、資格の積み重ねも必要不可欠。
「これから介護の仕事を始めたい」「今後のキャリアの方向性を考えたい」という方のために、代表的な資格の取得方法と流れ、そしてその先のキャリアについてわかりやすく解説します。

介護の資格は段階的にステップアップ

介護の資格は、次のような流れで取得していくのが一般的です。

1.介護職員初任者研修
2.介護福祉士実務者研修
3.介護福祉士(国家資格)

養成学校などを経ていきなり国家資格の取得に挑戦する人もいますが、実務経験を経て上位資格に挑戦することが多いです。基礎→応用→国家資格という形で段階的に専門性を高めていく仕組みになっています。

1. 介護職員初任者研修(介護の入門資格)

介護職員初任者研修は、介護の仕事を始める人が最初に取得することが多い資格です。
介護の基礎知識や基本的な介護技術を学ぶことができます。また、無資格者は訪問介護の仕事に従事することができませんが、初任者研修を修了すると介護保険法上のあらゆるサービスに従事することが可能になります。

■ 取得方法
民間のスクールや研修機関などで講座を受講し、修了することで資格を取得できます。
・受講時間:130時間程度
・期間:1〜3か月程度
・修了評価(筆記試験など)あり

■ 学ぶ内容(一例)
・介護の基本
・高齢者や認知症の理解
・身体介護の基本技術
・介護におけるコミュニケーション技術

未経験から介護の仕事に就く場合、この資格を取得しておくと安心して現場に入ることができます。

2. 介護福祉士実務者研修(介護福祉士を目指すための資格)

次のステップとなるのが、介護福祉士実務者研修です。
これは、介護福祉士の国家試験を受験するために必要となる研修です。修了することで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られるだけでなく、「訪問介護事業所でのサービス提供責任者になることができる」「たん吸引・経管栄養の知識が身につく」といったメリットがあります。

初任者研修よりも専門性が高く、介護の実践力を高める内容になっています。

■ 取得方法
研修機関の講座を受講し、課程を修了することで取得できます。
・受講時間:450時間程度
・期間:6か月前後(通信+通学が一般的)
※初任者研修修了者は一部科目が免除されます。

■ 学ぶ内容(一例)
・介護過程の展開(アセスメント→計画→実施→評価 のプロセスケア)
・医療的ケアの学習と演習(喀痰吸引・経管栄養の基礎)
・より専門的な介護知識

現場で働きながら取得する人も多い資格です。

3. 介護福祉士(介護分野の国家資格)

介護福祉士は、介護職としての専門性を証明する国家資格です。
現場の中心的な存在として活躍する人材に求められる資格でもあります。

■ 一般的な資格取得ルート(実務経験ルート)
多くの介護職が次の流れで取得しています。
1)介護職としての実務を3年以上経験
2)介護福祉士実務者研修を修了
3)介護福祉士国家試験を受験
4)合格後、登録して資格取得

■ 介護福祉士国家試験について
・試験日:毎年1月下旬
・合格発表:毎年3月中旬(ホームページに掲載)
・試験内容:
 ① 人間の尊厳と自立
 ② 人間関係とコミュニケーション
 ③ 社会の理解
 ④ こころとからだのしくみ
 ⑤ 発達と老化の理解
 ⑥ 認知症の理解
 ⑦ 障害の理解
 ⑧ 医療的ケア
 ⑨ 介護の基本
 ⑩ コミュニケーション技術
 ⑪ 生活支援技術
 ⑫ 介護過程
 ⑬ 総合問題

■ 介護福祉士を取得するメリット
・資格手当がつく職場が多い
・専門職として評価されやすい
・キャリアの選択肢が広がる

介護職として長く働くうえで、大きな節目となる資格です。

介護福祉士の先にあるキャリア

介護福祉士を取得した後は、さらに専門性を高める資格や、福祉分野の別職種へ進むキャリアもあります。
代表的な資格を紹介します。

■ ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーは、利用者のケアプランを作成し、介護サービスを調整する専門職です。
介護サービス全体をマネジメントする役割を担います。

取得までの一般的な流れは次のとおりです。
1.介護福祉士などの資格を取得
2.実務経験5年以上で受験資格を取得
3.介護支援専門員試験に合格
4.研修を修了し登録

現場での介護から、ケアマネジメントへと役割が広がるキャリアといえます。

■ 認定介護福祉士

認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格として位置づけられている民間資格です。
高度な知識と実践力を持つ専門職として、チームを支える役割が期待されています。

主な役割は次のとおりです。
・現場のリーダー
・人材育成や指導
・地域包括ケアの推進

民間資格であることから、給与・待遇アップの具体的な指標がなく、取得者はまだ多くありませんが、将来的に注目されるキャリアの一つです。

■ マネジメント職

資格だけでなく、現場経験を活かして管理職へ進むキャリアもあります。
例えば、
・ユニットリーダー
・フロアリーダー
・施設長
・事業所管理者
などです。

特に介護福祉士を取得していると、現場経験と専門性の両方が評価されやすく、リーダー職へのステップアップにつながることも少なくありません。

まとめ:介護のキャリアは「専門職」と「マネジメント」に広がる

介護の仕事は、未経験からスタートし、資格取得や経験を積みながらキャリアを築いていける職種です。

■ 専門性を高めるキャリア
介護福祉士、ケアマネジャー、認定介護福祉士など

■ マネジメントのキャリア
ユニットリーダー、フロアリーダー、事業所管理者、施設長など

自分の得意分野や目指したい働き方によって、さまざまな道を選ぶことができます。
将来の働き方をイメージしながら、自分に合ったキャリアを少しずつ築いていくことが、長く介護の仕事を続けていくポイントといえるでしょう。

参考:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター『試験概要』
https://www.sssc.or.jp/kaigo/gaiyou.html

参考:知る。わかる。介護のしごと『介護職の資格とキャリアパスを知る』
https://kaigonoshigoto.jp/become/qualifications-career/